クラファン成功への知恵袋

クラウドファンディングのデメリット・メリットとは|種類・やり方の比較や投資を解説

クラウドファンディングの種類によって、異なるデメリット・メリットがあります。
それぞれの種類ごとのデメリット・メリットを確認し、理解することは重要です。

プロジェクトを立案する際は、そのリスクも考慮して計画を立てる必要があるからです。

デメリットを確認しておくことで、クラウドファンディングを適切に利用することができるでしょう。

クラウドファンディングの起案者・支援者の流れも確認してプロジェクトを立ち上げる際の参考にしてください。

クラウドファンディングのデメリット・メリット

クラウドファンディングは手軽に資金調達できる手段として魅力的ですが、デメリットもあることも知っておく必要があります。

リスクを把握し正しく理解することで、クラウドファンディングは有効に活用できるからです。

どのクラウドファンディングの種類においても言えることですが、必ず成功するわけではないことは大きなデメリットです。

プロジェクトのためには、多くの時間と労力が費やされます。

失敗すると準備にかかった努力のほとんどは無駄になる可能性もあるので、クラウドファンディングに挑戦する際は慎重に検討する必要があります。

種類ごとでもクラウドファンディングのデメリット・メリットは異なります。
それぞれについて確認しておきましょう。

クラウドファンディングとは、群衆(クラウド)と資金調達(ファンディング)を組み合わせた造語です。

簡単に言うと、インターネットを介して不特定多数の人々から少額ずつ資金を調達するしくみのこと。

  • 購入型
  • 寄付型
  • 金融型

上記の3種類をそれぞれ紹介します。

失敗したらどうなるかというデメリットだけでなく、クラウドファンディングを実行することのデメリットも知っておきましょう。

クラウドファンディングの種類についてはクラウドファンディング比較の記事を参考にしてください。

購入型クラウドファンディングのデメリット・メリット

購入型のクラウドファンディングのデメリット・メリットは、以下のことが考えられます。

デメリットメリット
プロジェクトの審査に時間がかかるプロジェクトを途中で中断できないアイデアが盗まれる可能性がある自由な発想でできるテストマーケティングに活用できる低リスクで出品できる

購入型のクラウドファンディングは、有名人が個人でプロジェクトを立ち上げる例もあります。

誰でもクラウドファンディングに挑戦することができますが、乞食行為だと批判されたりトラブルになる事例もあります。クラウドファンディングのトラブル事例のまとめはクラウドファンディングトラブル事例の記事で詳しく紹介しています。

購入型クラウドファンディングのデメリット

購入型クラウドファンディングのデメリットには以下があります。

  • プロジェクトの審査に時間がかかる
  • プロジェクトを途中で中断できない
  • アイデアが盗まれる可能性がある

それぞれの問題点について、詳しく紹介します。

プロジェクトの審査に時間がかかることは、デメリットといえるでしょう。

購入型のクラウドファンディングでは、具体的な内容を精査してからプラットフォームで公開されるからです。

トラブルを回避するため、プロジェクトの内容や起案者の信用性の審査で一定の時間がかかります。

審査に落ちる可能性もあるので、期間に余裕をもって計画することが重要です。

目標金額に達しなくても事業を実施し、リターンを行わなければならない場合があるのも注意が必要です。

ALL or Nlthing方式の場合は返金すればよいですが、All in方式の場合は事業を始める必要があるからです。

調達金額が少ない場合は最悪借金をしてリターンを行わなければならないことも考えておきましょう。

アイデアが盗まれる可能性があることも問題点です。

クラウドファンディングでは、広くアイデアを公開する必要があり、資金が調達できる前にアイデアを盗用され、類似品が販売される場合もあるからです。

特許を出願しておくなど、自分のアイデアを守る措置が必要です。

購入型クラウドファンディングのメリット

購入型クラウドファンディングのメリットとしては、
・自由な発想でできる
・資金調達をして目標を達成できる
・低リスクで出品できる
上記が考えられます。

自由な発想でクラウドファンディングに挑戦し、目標を達成することができるのがメリットです。

支援者のニーズにこたえるものを提供できれば、誰にでも資金調達のチャンスはあるからです。
個人が個人的な理由で、生活費を調達するためにクラウドファンディングを立ち上げた例もあります。

企業のテストマーケティングとしても、在庫を持たずにユーザーの反応を知ることができるという点でも有益です。

在庫を抱える必要もなく、掲載費用も掛からないリスクの低さは大きなメリットになります。

ですが、上記のデメリットも考慮して行うことが重要です。
失敗に終わって借金だけが残るような結果にならないよう、計画的に行うようにしましょう。

寄付型クラウドファンディングのデメリット・メリット

寄付型クラウドファンディングのデメリット・メリットは以下を参考にしてください。

デメリットメリット
リターンの設定ができない透明性の高さが必要起案者の金銭的負担がない支援者が気軽にネットで寄付ができる
寄付型のクラウドファンディングは、プラットフォームの手数料がかからない場合もあります。
この場合は、成功しても失敗しても起案者の負担はなく、集まったすべての資金を支援したい団体に寄付できます。

寄付型クラウドファンディングのデメリット

寄付型のクラウドファンディングは、基本的にリターン設定ができないことがデメリットといえます。

リターンの魅力によって資金を集めることができないので、プロジェクトの目的への共感のみで支援を集めなければならないからです。

プロジェクトに共感して支援を行った支援者は、見返りを求めない代わりプロジェクトの状況や集まった資金の使途に注目するでしょう。

一般的な寄付と寄付型クラウドファンディングの違いは、集まった資金の使途が明確であることです。

集まった資金が不誠実に使われたり、報告が不透明であると支援者の不信感につながります。

プロジェクトの結果や資金の使途を明確化し、状況報告を密に行うなど、透明性の高さを維持することが負担になるケースもあります。

寄付型クラウドファンディングのメリット

起案者の金銭的な負担がないことが寄付型のメリットです。

プロジェクトの掲載に費用がかからず、リターンの設定をしなくてもよいので、公益性の高いプロジェクトを立案することができるからです。

支援者にとっても、クラウドファンディングなら手軽に寄付をすることができます。

集まった資金の使途を確認できるので、支援した手ごたえを実感できるでしょう。

寄付型のクラウドファンディングの詳細はこちらをご覧ください。

金融型クラウドファンディングのデメリット・メリット

金融型のクラウドファンディングは、
・融資型
・投資型
・株式型
がありますが、それぞれにおいてもデメリット・メリットがあります。

デメリットメリット
・貸し倒れのリスクがある
・流動性が低い
・金利が高い
・担保が必要になることがある
・小額から投資ができる
・利回りが高い
・運用の手間が少ない

金融型クラウドファンディングのデメリット

金融型のクラウドファンディングのデメリットとして、貸し倒れになるリスクがあることが挙げられます。

理由としては、元本や利子の保証がないからです。
融資する企業の経営状況や動向を、しっかりリサーチすることが必要不可欠になります。

また、金融型でも投資型の場合、スタートアップ企業の株は流動性が低いという点がデメリットになります。
投資期間中に売却などはできないにもかかわらず、なかなか株が売れないことが多いからです。

なので、長期的な運用を前提とし、短期的な利益は期待しないようにしましょう。

さらに、銀行から融資を受けるよりも高い金利が設定されていることが多く、金利負担が大きくなる可能性があります。

融資には担保が必要になることがあります。例えば、不動産を担保にするとき、返済ができなければ不動産を売却してお金を返却します。

クラウドファンディングの場合は、通常の投資や融資と異なるリスクがあることを把握したうえで、出資先を選ぶことが重要です。

金融型クラウドファンディングのメリット

小額から投資できることは出資者にとってメリットになります。

最低金額が低く設定されているケースが多いので、手軽に資金提供を行えるからです。

期待できる利回りも約5%〜10%と高く設定されていることも魅力的です。

こまめに運用する手間も必要ないので、出資後の負担が少ないこともメリットといえるでしょう。

クラウドファンディングのやり方

クラウドファンディングのデメリット・メリットを確認したところで、一般的にクラウドファンディングを行うやり方を知っておきましょう。

クラウドファンディングの流れを頭に入れておくことで、スムーズにプロジェクトに取り組めるからです。

起案者・支援者それぞれの立場でのやり方を紹介します。

起案者のクラウドファンディングのやり方

起案者のクラウドファンディングの流れは以下です。

  • 目標を設定する
  • プラットフォームを選択する
  • プロジェクト内容を登録する
  • プロジェクトの審査
  • プロジェクトの開始
  • 定期的な活動報告
  • プロジェクト終了・支援者へのリターンやお礼
クラウドファンディングに挑戦する場合は、コンサルタントの利用をおすすめします。
プロジェクトの立ち上げには専門的知識が求められるからです。
的確なアドバイスを受けることで、スムーズな運営にもつながります。

コンサルタントについてはクラウドファンディングのコンサルとはの記事を参考にしてください。

 目標を設定する

まずは資金の目標調達金額を決めます。

必要な資金額を見積もり、クラウドファンディングでどれくらい調達するのかを設定しましょう。

過去の成功例などを参考にして、適正な金額を設定することが重要です。

プラットフォームを選択する

プロジェクトの目的に合ったプラットフォームを選択しましょう。

プラットフォームにはそれぞれ得意なジャンルがあるからです。

自分のプロジェクトに合ったプラットフォームでない場合は、効率よく支援金を集めることができません。

例えば被災地への支援金を集めたいのに、購入型が得意なプラットフォームでは集まる資金に差が出るでしょう。
このケースの正しいやり方は寄付型が得意なプラットフォームを選ぶことです。

プラットフォームの支援者のニーズや属性が、自分のプロジェクトに合致しているか検討する必要があります。

プロジェクトの内容を登録する

プラットフォームにプロジェクトの内容を登録します。
・プロジェクトの内容
・達成したい目標
・リターンの内容
などを登録しましょう。

プロジェクトに共感してもらえるような内容にすることが重要です。

プロジェクトの審査

プロジェクトを登録すると、内容の審査があります。

これはプラットフォームごとに基準があるからです。

内容が誤っていたり実現性が低い場合は、審査を通過できない可能性もあります。

プロジェクトの開始

プラットフォームの審査を通過したらプロジェクトが開始します。
SNSやブログなどを活用して、積極的に情報発信をしていきましょう。

プロジェクトを成功させるためには、いかに認知を広げられるかが重要だからです。

マーケティングや広報活動を得意とするコンサルタントに、アドバイスを求めると成功率があげられるでしょう。

定期的な活動報告

プロジェクトを開始したら、支援者に向けて取り組みや進捗を定期的に報告しましょう。

プロジェクトの活動報告は支援者の安心につながるからです。

資金の集まり具合やプロジェクトの成功に向けて取り組んでいることなどを、SNSやブログなどで報告することが大切です。

寄付型の成功例でも、プロジェクトの進捗を支援者に発信し、SNSで拡散されたことで多くの資金を集めることができたケースもあります。

積極的に活動していることや資金が集まっている状況は、新たな支援者の獲得にもつながります。

プロジェクト終了・支援者へのリターンやお礼

プロジェクトの掲載期間が満了すると、プロジェクトは終了です。

目標金額に到達してもしなくても、支援者へのお礼は必ず行いましょう。

失敗した場合でも、支援者への感謝の気持ちを残すことは次のプロジェクトにつながるかもしれません。

リターンもプロジェクトが終了したら順次行っていきましょう。

失敗した場合、寄付型・金融型の場合は全額返金されます。
購入型クラウドファンディングの場合、Aii or Nothing方式の場合は全額返金されますが、All in方式の場合は返金義務はなく支援金を受け取れますが、支援者へのリターン・プロジェクトの実行が必要です。

支援者のクラウドファンディングの流れ

支援者がクラウドファンディングで支援する流れは以下の通りです。

  1. プロジェクトの閲覧
  2. プロジェクトの内容を確認
  3. クラウドファンディングサイトで支援
  4. プロジェクトの進捗を確認
  5. リターンを受け取る

支援者はプロジェクトの内容・リターンをしっかり確認してから支援することが重要です。

基本的に支援完了後の支援のキャンセルはできないからです。

プロジェクトページでプロジェクトの内容やリターンの詳細が確認できます。
募集期間が終わるまでは、プロジェクトの進捗を活動報告で確認しましょう。
リターンがある場合は、予定通りに届くかも確認してください。

支援金を集めるだけ集めておいて、途中で中断して返金しなかったりリターンを送らない詐欺まがいのケースもあります。
クラウドファンディングは返金義務がないため、プロジェクトが中断されても返金されない恐れがあります。

支援金を持ち逃げして連絡が取れなくなる手口も報告されています。

信用できるプロジェクトなのか、プロジェクトページの内容に不審な点はないか、十分に確認してから支援するように心がけましょう。

クラウドファンディングの成功のためのポイント

クラウドファンディングの成功のために、抑えておきたいポイントがいくつかあります。

  • 魅力あるプロジェクトページ
  • SNSなどを活用した集客
  • 魅力的なリターンの設定
  • 適正な目標金額の設定

有名人がクラウドファンディングでプロジェクトを立ち上げても、失敗してしまう場合もあります。

クラウドファンディングを成功させるコツはクラウドファンディング成功事例集でも紹介しています。

魅力あるプロジェクトページ

魅力的なプロジェクトページは、クラウドファンディングの成功のために重要です。

ページを読んで共感したり、興味を持ってもらうことが支援につながるからです。

画像や動画を入れると具体的なイメージをつかんでもらえるのでおすすめです。

個人的な理由であっても、支援者の関心を集め共感してもらえれば成功する可能性があります。

言葉だけでは伝わりにくいプロジェクトの魅力を伝え、成功後にどのような形で実現できるのかイメージしやすいプロジェクトページを作成しましょう。

SNSなどを活用した集客

SNSやブログなどで積極的に広報活動をすることも重要です。

多くの支援を集めるためには、なるべく多くの人に知ってもらう必要があるからです。

プロジェクトの進捗を定期的に報告すると、プロジェクトが盛り上がってるように見え、SNSで拡散されやすくなります。

より多くの人にアプローチすることで効果的に集客することができるでしょう。

魅力的なリターンの設定

クラウドファンディングを成功させるためには、魅力的なリターンの設定が大切です。

支援者のニーズに合ったリターン内容は、支援者に限定的な特典や、特別感を与えることができるからです。

クラウドファンディングでしか手に入らないもの、関わることができない特別感は、興味がある人にとっては魅力的です。

ニーズに合わせて支援しやすい金額のリターンを複数個用意することで、支援は集まりやすくなります。

詳しくはクラウドファンディングの見返りとをご覧ください。

適正な目標金額の設定

目標金額の設定が適正であることも重要です。

達成できそうな目標金額であれば、支援者のモチベーションを高めることができるからです。

必要な金額から目標とする金額を設定しますが、過去の類似の成功例などを参考にしてもよいでしょう。

クラウドファンディングでは、目標金額の他にセカンドゴールの設定もできます。

最低限の金額をファーストゴールとし、セカンドゴールに挑戦する形も支援者の気持ちを盛り上げるでしょう。

目標金額を超えたお金は、手数料を差し引いて起案者がすべて受け取ることができます。
超えた資金の使い道も、支援者に明確に報告することが重要です。

コンサルタントのサポートを受ける

コンサルタントのサポートを受けることは、クラウドファンディングの成功に有効です。

コンサルタントの専門的な知識は、プロジェクトを成功させるために役立つからです。

プロジェクトページの支援、広報活動のサポートなどコンサルタントの豊富な経験や専門的知識は有益です。

プロジェクトを実行し、運用するときも、コンサルタントは的確なアドバイスをしてくれるはずです。

コンサルタントを利用することで、クラウドファンディングの成功率を高めることができます。
まずは、気軽に相談してみることから始めてみましょう。

クラウドファンディングの支援者のデメリット・メリット

クラウドファンディングの支援者にも、デメリット・メリットがあります。クラウドファンディングの種類によって異なるので、それぞれ確認しておきましょう。

購入型・寄付型クラウドファンディングの支援者のデメリット

購入型・寄付型のクラウドファンディングの支援者のデメリットは以下のことがあげられます。

  • 予定通りにリターンが届かない可能性がある
  • 持ち逃げ・詐欺のリスクがある

購入型クラウドファンディングの場合、製造や許認可の取得に時間がかかり、予定通りにリターンが届かないこともあります。

そもそもリターンが届かない可能性もあります。

寄付型の場合は、プロジェクトを実行することなく支援金を持ち逃げする詐欺だったケースも。

クラウドファンディングで支援する際は、プロジェクトの審査が信頼できるサイトや、リターンが届かなかった場合の保証をしてくれるサイトを選択するようにしましょう。

金融型クラウドファンディングの支援者のデメリット

金融型のクラウドファンディングの支援者のデメリットとしては、

  • 人気の案件は投資できないことが多い
  • 貸し倒れ・元金割れのリスクがある

ということがあります。

人気の案件は数分で募集金額に達し、募集が終了してしまうことが多いです。

かといって急いで応募すると、貸し倒れや元本割れのリスクがあることに注意が必要です。

事前に契約締結前交付書面を確認し、リスクを把握してから支援をするようにしましょう。

クラウドファンディングの支援者のメリット

クラウドファンディングの支援者のメリットとしては、

  • 少額から支援ができる
  • 様々なリターンを受け取れる
  • 起案者に支援できる

ということがあげられます。

数千円から応援したい事業に支援できるので、大きなプロジェクトに関わることができます。

購入型のクラウドファンディングでは、様々なリターンを受け取れることも魅力です。

一般に販売されていない商品や限定商品を手にすることができるのも支援者のメリットですね。

社会的に意義のあるプロジェクトの起案者とコミュニケーションをとったり、応援することで達成の喜びを一緒に味わうことができるのも、クラウドファンディングの支援者のメリットといえるでしょう。

まとめ

クラウドファンディングを適正に利用するために、デメリットの確認をしておくことは重要です。

種類によって異なるデメリット・メリットがあるので、クラウドファンディングを行う際はそのリスクも考慮して計画を立てましょう。

コンサルタントを利用することで、デメリットの影響を最小限に抑えることが可能です。

専門的知識・豊富な経験を持つコンサルタントから、適切なアドバイスを得ることでクラウドファンディングの成功率を高めることも期待できます。

プロジェクトを立案する際は、コンサルタントに相談することから始めることをおすすめします。