クラファン成功への知恵袋

クラウドファンディング失敗したらどうなる?未達成の失敗事例や炎上を解説

クラウドファンディングに失敗した場合のリスクは、いくつかあります。

基本的には手数料を払う必要はありませんが、All in方式の場合は手数料を支払わなければなりません。

さらに、支援者からの信頼を失うので再度挑戦したい場合に不利になるかもしれません。

リスクは、失敗する原因を事前に把握することで抑えることが可能です。支援者の共感を得られなかったり、プロジェクトページやリターンに魅力がない場合は要注意です。

失敗したらどうなるか、実際の失敗例から、失敗しないために気を付けたいことなどを参考にしてください。

クラウドファンディングの失敗の種類

クラウドファンディングの失敗の種類は2つあります。

  • 目標金額が未達成
  • プロジェクトが実行できない

クラウドファンディングは平均成功率30%と、失敗率としては70%以上になるかなり難易度が高い資金調達方法です。
それぞれの失敗の種類について内容を確認しましょう。

目標金額が未達成

一つ目はプロジェクトが目標金額を達成できずに終了した場合です。

この原因は
・支援者から支援が集まらない
・プロジェクトが注目されなかった
ことが考えられます。

プロジェクトのコンセプトや実行計画が不十分だったり、適切なマーケティングや広報活動が行われないと失敗する可能性が高いです。

支援者とのコミュニケーションが不十分であっても、支援金が集まりにくくなります。

プロジェクトが実行できない

もう一つは、資金調達が達成していても、何らかの問題が発生してプロジェクトが実行できない場合です。

・求められたリターンが提供できない
・プロジェクトを中止せざるを得ない事態が発生した

など、資金が集まってもプロジェクトが完遂できない場合は失敗となります。

クラウドファンディングは支援者から資金を集め、その後リターンの提供・プロジェクトを実行することで初めて成功したといえます。

支援金が目標金額に達成するだけでは成功とは言えません。

クラウドファンディングに失敗したらどうなるか

クラウドファンディングが目標金額に達せず失敗となった場合は、集まった支援金は基本的にすべて返金されます。

ですが、購入型のAll in方式のクラウドファンディングの場合は、支援金を受け取ることができます。

・All in方式
・All or Noting方式

それぞれ目標金額が集まらなかったらどうなるか、失敗した場合について紹介します。

All in方式

All in方式のクラウドファンディングの場合は、目標金額に到達しなかった場合でも、集まった支援金を受け取ることができます。

支援金を受け取れるならAll in方式のクラウドファンディングのほうがよさそうですが、この場合にはリスクもあります。

・手数料・リターン対応が必要
・プロジェクトを必ず実行しなければならない

上記が必要なので、失敗した場合最悪赤字になる可能性もあります

All or Nothing方式

All or Noting方式のクラウドファンディングで目標を達成しなかったら、集まった支援金は受け取れませんが、手数料も支払う必要はありません。

ですが、クラウドファンディングの準備や運営にかかった費用や労力は無駄になってしまうでしょう。

支援者からの信頼を失ってしまうので、再度プロジェクトに挑戦したいと思っても不利になるかもしれません。

次のプロジェクトに活かせるように、視線者への報告義務など誠実に対応することが大切です。

借金の可能性があるのはAll in方式

クラウドファンディングの失敗で、借金の可能性があるのはAll in方式のクラウドファンディングです。

前述しましたが、All in方式のクラウドファンディングの場合は、目標金額に到達しなくてもプロジェクトは実行する必要があるからです。

手数料の支払いだけでなく支援者へのリターンの提供もあるので、採算割れのリスクがあります。

魅力のあるリターンは支援金が集まりやすくなりますが、高額なリターンだと資金が思ったよりも集まらなかった場合に借金を背負う可能性があります。

必要な資金と採算性のバランスを考慮した目標金額の設定が重要です。

クラウドファンディングが失敗する原因

クラウドファンディングが失敗するのにはいくつかの原因が考えられます。

  • 支援者の共感を得られない  
  • プロジェクトページに魅力がない
  • リターン内容がニーズからずれている
  • 資金の使い道が不明確
  • 適切な広報活動が行われていない

それぞれの原因について紹介します。

支援者の共感を得られない

クラウドファンディングが失敗する原因として、支援者の共感を得られないことが挙げられます。

プロジェクトに共感ができないと支援者は集まらないからです。

支援者にとってお金を出すほどの価値がある、応援したいと思ってもらえるプロジェクトでないと成功は難しいです。

プロジェクトを始める前に、市場調査を行って、ユーザーのニーズを満たすプロジェクトを立ち上げましょう。

私利私欲のための資金集めや借金返済のためだと、自己利益を目的としている乞食行為とみなされてしまうので成功は難しいです。

プロジェクトページに魅力がない

プロジェクトページに魅力がない場合も、失敗する可能性があります。

プロジェクトの内容が正確に伝わらないと支援者は応援したいと思ってくれないからです。

以下のようなプロジェクトページは、支援者の興味を引き付けられません。
・プロジェクトの目的や背景・計画が不明瞭
・画像や動画がなく、イメージしにくい

魅力がないプロジェクトページでは、支援者はプロジェクトに興味を持ちにくくなるので支援者が集まるのは難しいでしょう。

支援者にプロジェクトの内容を伝えられるような、魅力あるプロジェクトページが必要です。

リターン内容がニーズからずれている

リターンの内容が支援者のニーズからずれている場合も、失敗するかもしれません。

支援者がプロジェクトからのリターンに魅力を感じないからです。

プロジェクトを支援するリターンが不十分だったり、欲しいと思えないリターンだと支援金は集まりません。

ターゲットとする支援者のニーズに対し、「欲しい」「応援したい」と思ってもらえないリターン内容だと成功は難しいです。

資金の使い道が不明確

資金の使い道が不明瞭だと、支援者は集まりにくいです。
支援者が資金を提供することに不安を感じるからです。

具体的な目標が明確に示されていないと、資金の使い道が理解できません。

クラウドファンディングは返金義務はないので、私利私欲のために使われてしまうのではないかと感じられる場合もあります。

また、実現可能性が低かったり、支援者とのコミュニケーションが不足したりする場合も支援者を不安にさせます。

資金の使い道は具体的に明記し、支援者の質問や疑問には丁寧に回答することが大切です。

適切な広報活動が行われていない

適切にマーケティングや広報活動が行われていないと失敗する原因になります。

これはプロジェクトに注目が集まらないからです。

プレスリリースを一度行うだけでなく、SNSや広告など、多くの人の目に触れアクセスしてもらう戦略が必要です。

プロジェクトページのアクセス数が少ないと支援金は集まりにくくなります。

クラウドファンディングの失敗例・炎上トラブル事例

クラウドファンディングで実際にあった失敗例・炎上したトラブル事例を紹介します。

支援金が集まらなかった失敗だけでなく、資金が集まっても炎上騒ぎになっている事例もあります。

プロジェクトを実行できたとしても、炎上を経験したという事実があるクラウドファンディングは成功したとは言えません。

失敗事例から、自分のプロジェクトを立ち上げる際の参考にしてください。

有名人の失敗事例

有名人がクラウドファンディングを立ち上げ、失敗した事例はいくつかあります。
・真木よう子さんのフォトマガジン出版
・りょうくんグルメ:グルメ番組制作

真木よう子さんのフォトマガジン出版

画像引用:CAMPFIRE公式サイトより

女優の真木よう子さんが、コミックマーケットで自身のフォトマガジンを販売するプロジェクトに失敗しています。

コミックマーケットは一般の人が好きな作品を自費出版して配布や交流をする場です。

コミケの文化を理解していないという批判が殺到し、プロジェクトの中止に至りました。

画像では支援総額0円になっていますが、最終的には支援総額652万円・支援者数は624人を集めていました。

批判を受けたことで集まった支援金は全額返金し、イベントは中止されています。
有名人がルールや文化を見誤り失敗した事例です。

りょうくんグルメ:グルメ番組制作

画像引用:CAMPFIRE公式サイトより

グルメインフルエンサーが、テレビ番組を作る資金調達として立ち上げたクラウドファンディングに、未達成という形で失敗しています。

Twitter42万人、インスタ21万人というSNSで大勢のフォロワーがいたにもかかわらず、支援者は8人しか集まりませんでした。

目標金額50万円でしたが集まった金額は22,000円に終わっています。

失敗の原因は以下のことが挙げられます。
・支援者のニーズに合わないプロジェクト
・リターンの魅力不足
・ページの作り込みの甘さ

SNSでグルメ情報を得たいフォロワーには、テレビ番組は魅力を感じないものだったのでしょう。

リターン内容もお礼のメッセージなど、お金を出してまで欲しいとは思えない内容であったと考えられます。

SNSにフォロワーが大勢いても、プロジェクトの内容によっては失敗するという事例です。

炎上・トラブル事例

炎上したりトラブルがあり、失敗した事例を紹介します。

・お嬢様芸人のたかまつななさん:大学院の学費
・京都在住の女子大生:世界一周旅行費用集め
・和歌山県和歌山市:動物愛護センター建設

お嬢様芸人のたかまつななさん:大学院の学費

画像引用:CAMPFIRE公式サイトより

女性芸人のたかまつななさんが大学院の学費をクラウドファンディングで支援金を募ったことが大炎上しました。

たかまつななさんは東京大学名誉教授・東京ガス社長も曽祖父を持つお嬢様であるにもかかわらず、学費を募ったことが批判の原因です。

・学費は家族に出してもらえばよいのでは?
・他力本願過ぎる
・政治は大学院に通わないと学べないだろうか?

など、プロジェクトの内容の是非が問われ批判されました。

「若者と政治の懸け橋になる」というプロジェクトの活動資金であれば、批判は免れたかもしれません。

結果は目標金額80万円を上回る143万円が134人から集まり、プロジェクトは成功しています。

ですが、クラウドファンディングで炎上したというイメージがついてしまった点では失敗だといえるでしょう。

ファッションYouTuber:ブランド立ち上げ

画像引用:CAMPFIRE公式サイトより

ファッション系YouTuberのげんじさんが、初ブランドを立ち上げるクラウドファンディングで炎上しました。

炎上の原因はいくつかありますが、一番批判を集めたのはデザイン画のトレース疑惑です。

別ブランド「MONKEY TIME」のカタログ写真をトレースしたものを、 イメージ画のラフ画として公開したことが「パクリ」「うざい・やばいやつ」だと批判されました。

げんじさん本人もトレースを認め、YouTubeチャンネルで謝罪動画を投稿する事態になります。

結果的には998人から338万円以上の支援金が集まり、ブランドは無事にスタートしています。

ですが、高級マンションに住んでいるにも関わらずお金がないという理由や、デザイナー任せでチェックが甘かったことなどクラウドファンディングに臨む姿勢について批判された事例です。

和歌山県和歌山市:動物愛護センター建設

画像引用:ふるさとチョイス

和歌山県和歌山市が「動物愛護センター建設」を目指して募集したふるさと納税型のクラウドファンディングも炎上した事例です。

プロジェクトは2,400万円以上が1,464人から支援金が集まりました。

ですがその支援金が動物愛護のために使われず、募集要項とは異なる用途で使われたのではないかとの疑惑が浮上します。

結果的に寄付金の管理や施設運営のずさんな対応が発覚し、市長自らが会見で謝罪することになりました。

集まった支援金の使い道が不明瞭で、信用を失墜させた事例です。

PrinCube

画像引用:CAMPFIRE公式サイト

髪や金属・プラスチック・肌など、好きなところに文字やロゴを印刷できるPrinCubeのクラウドファンディングは炎上事例として有名です。

プロジェクト目標金額100万円を大きく上回る、3億340万円以上が20,303人からあつまりました。

資金が集まりすぎたために、商品の製造が間に合わず出荷は大幅に遅れてしまう結果となりました。

ですが、このプロジェクトの問題は出荷が遅れたことではなく、不誠実な対応にありました。

・活度報告の更新
・返金対応
・質問への誠実な対処

などがなかったため、大きな問題となってしまいました。

大人気の商品となり資金が集まりすぎたことによる炎上トラブル事例です。

不測の事態が生じた場合、支援者が納得できるような誠実な対処が求められます。

プロジェクトの内容が批判されるものでないか、支援者への対応に不備がないかなど、クライアントに相談することで、クラウドファンディングの成功に近づけます。

クラウドファンディングで失敗しないポイント

ここまで、クラウドファンディングで失敗する原因や実際の事例を紹介してきました。

失敗しないためにはいくつかポイントがあります。

  • 支援金の使い道を明確にする
  • 透明性のある情報共有
  • 魅力のあるリターン内容
  • プロジェクトページに画像動画を活用
  • 適切な広報活動
ポイントを抑えることで、クラウドファンディングの成功率を高めることができます。

支援金の使い道を明確にする

集まった支援金の使い道を明確にしておくことは重要です。

どのように支援金が使われるのかがわからないと、支援者は支援をためらう場合があるからです。

目標金額を超えて集まった支援金の使い道についても、プロジェクトページに明確に記載しましょう。

理解してもらうためには、丁寧な説明と情報提供が大切になります。

透明性のある情報共有

透明性のある情報共有はプロジェクトの成功に近づきます。
なぜなら、支援者との信頼関係を築けるからです。

プロジェクトの進捗状況や成果について定期的に報告を行いましょう。
もし、プロジェクトが問題や困難に直面した場合も、支援者に率直に共有し信頼を損なわないように努めることが大切です。

支援者とのコミュニケーションは積極的にとり、審問やフィードバックに対応して透明性を高めましょう。

魅力のあるリターン内容

支援者に魅力のあるリターン内容を用意しましょう。
欲しい・応援したいと思えるリターン内容なら、支援者の興味をひきつけ支援金が集まるからです。

CAMPFIREのデータにも、「リターンを10個以上用意すると目標到達率が高い傾向にあります」と記載があります。

支援者の居住地域・年齢などを想定して、幅広いリターンを用意しましょう。

プロジェクトページに画像・動画を活用

写真や動画を活用することは、支援者の応援したい気持ちを起こすために効果的です。

画像が5枚以下の場合は目標到達率が20%程度ですが、11枚以上用いると50%に上がります。
参照:CAMPFIRE統計データ

プロジェクトをイメージしやすくするために、多くの画像や動画を用いて表現しましょう。

適切な広報活動

適切な広報活動も重要なポイントです。
プロジェクトを支援者や興味を持った人に知ってもらう必要があるからです。

ソーシャルメディアを活用し、プロジェクトを広く知ってもらうための情報発信を行いましょう。

また、適切なタイミングで情報をリリースし、注目を集めることも重要です。
重要な情報やイベントの予告などを効果的に行うことで、支援者に興味を持ってもらえるでしょう。

適切な広報活動を行うことも、クラウドファンディングで成功に近づく鍵です。

クラウドファンディングで失敗しないためにはコンサルタントを活用!

クラウドファンディングで失敗しないためにはコンサルタントを利用することをおすすめします。

コンサルタントからは、以下のようなサービスを受けることができます。

  • プロジェクトの企画
  • マーケティングなど広報活動
  • プロジェクトの市場調査
  • 魅力が伝わるテキストの作成
  • 動画や画像などの素材作成
  • リターンの企画や製作
  • 適切な目標資金の意思決定サポート
  • SNSなどの作成や更新
  • WEBサイト作成および更新
  • プレスリリースなどの更新
  • 運用中の活動報告

効果的なプロモーションを行うことで、クラウドファンディングの成功率が高められます。

コンサルタントを利用する場合は、サービス利用料や過去の実績を確認することが大切です。

サービス内容などを比較検討し、自分のプロジェクトに最適なコンサルタントを選びましょう。

まとめ

クラウドファンディングに失敗した場合、基本的には手数料を払う必要はありません。

ですが、All in方式のクラウドファンディングの場合は、目標金額に到達しなかった場合でも、プロジェクトを実行する必要があり、収支のバランスが崩れて最悪赤字になる場合もあります。

クラウドファンディングに失敗すると、支援者からの信頼を失うので再度挑戦したい場合に不利になるかもしれません。

失敗するリスクを少なくするためには、クラウドファンディングのコンサルタントを利用することがおすすめ!

クラウドファンディングが失敗したり炎上トラブルを起こす場合は、プロジェクト内容など企画の段階で問題があることが多いです。

コンサルタントは過去の実績や豊富な経験から、プロジェクトを効率よく円滑に進行させるサポートを行うので、成功率が上がることが期待できます。

方式の選択など失敗の原因を取り除くためにまずは、プロのコンサル会社にプロジェクトの相談をしてみましょう。